薄毛に効く4つの治療法を解説/AGAに最適な治療法はどれ?
薄毛の治療にはいろいろな種類があって、どれを選べばよいかわからない…という方も多いのではないでしょうか。今や、日本人男性の4人に1人が薄毛で悩む時代。中でも最も多いといわれているのがAGA(男性型脱毛症)です。薄毛の治療は保険適用外でお金がかかるだけに、もし治療を受けるなら、最初から適切で納得のいく方法を選びたいもの。そこで今回は、いま一般的に行われている4つの治療法を解説、AGAの治療法の選び方のポイントなどをご紹介します。
薄毛の治療にはどんな種類がある?
現在、一般的に行われている薄毛治療は以下の4つです。
1. 薬剤治療
薄毛治療には、内服薬(飲み薬)と外用薬(塗り薬)の2種類が使用されます。
内服薬
現在、日本で認可を受けているのは、プロペシア錠(成分:フィナステリド)、ザガーロカプセル(成分:デュタステリド)の2種類。プロペシア錠は、ジェネリック医薬品も販売されています。
【特徴】
どちらの薬も、体内の酵素「5aリダクターゼ」の働きを阻害し、AGAの原因となる男性ホルモンの「ジヒドロテストステロン」の生成を抑制します。2つの違いは、効果範囲の広さ。5αリダクターゼにはI型とⅡ型の2つのタイプがあり、フィナステリドはⅡ型を、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方を抑制します。また、フィナステリドの半減期(血中の有効成分濃度が半分になるまでにかかる期間)は6~8時間程度ですが、デュタステリドは2週間程度といわれています。
外用薬
ミノキシジル、アデノシン、カルプロニウム塩化物、t-フラバノン、サイトプリン、ペンタデカン、ケトコナゾール、ロゲイン、リポゲイン など。さまざまな種類がありますが、最も効果があり、治療への使用を推奨されているのはミノキシジルです。ミノキシジルは処方薬のほかに、薬局やドラッグストアで買うことができる一般用医薬品(OTC医薬品)も発売されています。
【特徴】
薄毛が進行している部分に塗布して使用します。毛包(毛根を包む組織)に直接作用して、発毛と毛髪の成長を促します。
2. 植毛
自毛植毛と人工毛植毛の2つがありますが、一般治療として推奨されているのは自毛植毛。人工毛植毛は過去に多くの有害事象の報告があるため、米国などでは事実上禁止されています。
【特徴】
自毛植毛は、おもに後頭部から毛包を帯状または点状に採取して1株ずつに分け、薄毛の部分に移植していきます。移植する株数の目安は、ごく初期の方なら1000株、かなり進行が進んでいる方なら2500株程度。手術は3~6時間程度で、術後は毛根が定着するまでアフターケアが必要です。費用の目安は50~80万円/1000株と、医療機関によって差があります。
3. 光治療
光治療には、低レベルレーザー(低出力レーザー)と、赤色ナローバンドLEDがあります。
【特徴】
どちらも薄毛部分に照射して治療を行うタイプの治療法です。
◎低レベルレーザー…血行を促進して生体を活性化する働きがあります。クリニックでの治療のほか、家庭用の照射機器(ヘアマックスレーザー)なども販売されています。
◎赤色ナローバンドLED…毛乳頭細胞の増殖を促進し、毛髪の成長をうながす効果があります。クリニックでも治療を受けられますが、家庭用の照射機器(ヘアリプロ)が販売されています。
4. 成長因子・細胞の注入
毛髪再生(発毛)メソセラピー、PRP育毛療法、HARG治療、ヘアフィラー治療などがあります。
【特徴】
注射で薄毛部分に成分を注入し、毛髪の再生を促す治療法です。
◎毛髪再生(発毛)メソセラピー…複数の成長因子(グロスファクター)と発毛剤を注入します。
◎PRP育毛療法…血液を濃縮させて作成したPRP(自己多血小板血漿)を注入します。
◎HARG治療…幹細胞から抽出したAAPE(グロスファクター)というたんぱく質を注入します。
◎ヘアフィラー治療…7種類のたんぱく質を主成分とした発毛ペプチドを注入します。
いずれの治療も、料金の目安は1回100,000円~。個人差はありますが、複数回の治療が必要です。
AGAに効く治療法は?
AGA治療には、内服薬のプロペシア錠やザガーロカプセルを基本に考えましょう。
かつては治療が難しかったAGAですが、原因が明らかになったことで、効果的な治療ができるようになりました。AGAは、5αリダクターゼ(5α還元酵素)という酵素が、男性ホルモンのテストステロンを、さらに強力な男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)に変換することで起こる疾患。この働きが続く限り、髪の毛は成長ができないうちに抜け落ちるため、薄毛がどんどん進行してしまいます。
AGAを改善するためには、まずこのジヒドロテストステロンの生成を抑えることが何よりも大切。先ほどあげた4つの治療法のなかで、この働きに特化しているのは内服薬のプロペシア錠やザガーロカプセルだけです。
ただ、薄毛を止めることに内服薬に加え、発毛効果を促進する別の治療を併用することは、大変効果的です。外用薬のミノキシジル、光治療の低レベルレーザーや赤色ナローバンドLEDは、作用機序が内服薬とかぶらないため、相乗効果が期待できると言えるでしょう。植毛は金額的に併用向きではなく、注入療法はホルモンに作用するものも多いため、安全性が確立されていません。
また、薄毛治療の効果をあげるためには、生活習慣を整えることも大切。食生活の乱れ、睡眠不足、過度なストレスがもたらす交感神経への刺激は薄毛の原因となります。治療薬の服用と同時に、生活リズムや睡眠時間の見直し、栄養バランスを補うサプリメントの使用を行うことも効果的。加えて、ストレス解消に繋がる適度な運動を心がけるようにしましょう。
※Dクリニックでは、薬剤の処方のみを行っています。
自分の薄毛がAGAかどうかを知りたい時は?
専門クリニックで診察・検査を受けていただくことをおすすめします。
まだ発症していない場合も、遺伝子検査で将来的なAGAのリスクを知ることができます。
薄毛の原因がAGAであるかどうかは、個人で判断することができません。急に抜け毛が増えた、頭頂部や前頭部などの部分的な薄毛が認められた場合は、頭髪専門のクリニックで診察を受けてみましょう。問診や視診、血液検査によってAGAかどうかが診断されます。
また、近年話題になっているのが、2015年より開始されている「AGAリスク遺伝子検査」。5αリダクターゼⅠ型とⅡ型の遺伝子発現量を毛包から測定し、プロペシアとザガーロのどちらを投与すべきかがわかるため、より自分に最適な治療法を選択することが可能になりました。また、この検査は、今後自分がAGAになるリスクも知ることができます。まだ抜け毛が顕在していなくても、祖父母や父母、親戚に薄毛の方がいて、遺伝的なリスクを知りたいという方は、受けてみてはいかがでしょうか。
AGAリスク遺伝子検査…19,000円(税抜)※オプション検査。受診しなくても通常診察は可能です。
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薬剤、植毛、照射、そして成長因子や細胞の移植による治療の4つです。