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頭頂部が薄毛になるのはなぜ? 薄毛を防ぐ方法はある?

 

頭頂部のつむじ辺りが、透けて見えるようになってきた…。
それは、もしかしたらAGA(男性型脱毛症)が原因かもしれません。
AGAは、思春期以降に頭頂部または生え際から脱毛が始まるのが特徴。自然治癒することなく、放置しておくとそのまま進行し続けます。
頭頂部は直接見える場所ではないため、気づいたらかなり薄毛が進んでいることも。もしAGAなら初期のうちに発見して早期治療をおこなうほど、満足いく髪の量に戻せる可能性が高くなります。

このコラムでは、頭頂部の薄毛の大きな原因の一つであるAGAとその治療内容、対策について詳しくお話していきます。

なぜ頭頂部の薄毛→AGAを疑ったほうがいいの?

照島雅之 医師
Dクリニック福岡
照島雅之先生

AGAの代表的な症例の一つが「頭頂部」の薄毛だからです。「生え際」が薄毛になっている場合も、AGAの可能性があります。

薄毛・脱毛にはいくつか原因があります。
一般的な原因としては、AGA(男性型脱毛症)、栄養不足、睡眠不足、ストレス、外的要因(シャンプーや整髪剤によるかぶれなど)、疾患(円形脱毛症、薬剤による脱毛など)がありますが、頭頂部や生え際、もしくは両方を中心に薄毛が進んでいるようであれば、AGAを発症している可能性があります。
そこには、AGAを発症させる引き金となる物質「5αリダクターゼ」が大きく関わっています。

5aリダクターゼは酵素の一種で、もともと頭頂部や生え際の細胞内に多く存在しています。これがある日突然に発動し、体内にある男性ホルモンのテストステロンと結合して、さらに強力な男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」を生成するようになります。
このジヒドロテストステロンは、毛乳頭細胞の中にあるアンドロゲンレセプターと結合し、「細胞の分裂を抑制して」という、大変困った命令を出すようになります。すると発毛や髪の成長が妨げられ、成長しきらないうちに抜け落ちる髪の毛が増え、薄毛が進行することに…。これがAGAのメカニズムです。
頭頂部が薄くなる「O型」(日本人に多い)や、前頭部または額の左右が後退する「M型」の形で髪の毛の減少が見られる場合は、AGAである可能性を疑ったほうがよいでしょう。

AGAは、発症してから時間が経てば経つほど毛細胞が衰えていくため、髪を取り戻すためには早期発見と治療が何よりも大切です。まずはセルフチェックで、AGAの可能性があるかどうかを確認してみてください。

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AGAならどんな治療をする?

照島雅之 医師
Dクリニック福岡
照島雅之先生

AGAの治療には、プロペシア錠やザガーロカプセル、ミノキシジル外用薬などの治療薬が有効。一般的に3~6ヶ月程度で発毛効果が実感できます。

AGA治療において、特に有効なのが投薬治療。AGAの原因となる酵素、5aリダクターゼの作用を抑制する「5α還元酵素阻害薬」と、発毛を促進する「外用薬」が使用されます。おもな治療薬は以下の通りです。

主な治療薬

・プロペシア錠(内服薬)
フィナステリドという成分を配合した代表的なAGA治療薬。頭頂部や前頭部に多い2型5αリダクターゼの働きを阻害し、AGAの進行を遅らせる作用があります。フィナステリドはもともと、前立腺肥大症の治療に用いられていましたが、発毛効果が認められたため、AGA治療にも応用されるようになりました。

・ザガーロカプセル(内服薬)
ザガーロの有効成分はデュタステリドです。基本的な効果はプロペシアと同様ですが、2型5αリダクターゼだけでなく、全身の体毛に分布するといわれる1型の5αリダクターゼにも作用します。プロペシア錠で効果が出にくい場合、こちらに移行して使用されるケースが多く見られます。

・ミノキシジル外用薬
脱毛部に直接塗布する外用薬です。頭皮の血行を促進し、毛母細胞の分裂を活性化させる作用があります。
プロペシア錠とザガーロカプセルはどちらも同じ作用をもつため、重複して使用すると副作用のリスクを高める可能性があります。医師が体質や適性を考慮して診断し、どちらか片方を処方します。
一方、ミノキシジルは作用機序が異なるため、プロペシア錠やザガーロカプセルと併用すると、より治療効果が上がることが検証されています。

治療期間

治療薬の効果として発毛を実感するまでには、少なくとも3~6ヶ月の期間が必要。最低でも6ヶ月は継続的に使用することが求められます。

治療薬の他にも ・植毛 ・LED/低出力レーザー照射 ・成長因子/細胞移植療法 など、さまざまな治療法がありますが、AGAは発症原因が特定されているため、原因となる酵素の5aリダクターゼを阻害する治療薬を用いた治療がもっとも有効であるとされています。(※1)
※治療内容についてもっと詳しく知りたい方は…AGAの治療にはどんな方法がある?をご覧ください

治療をする前には、まず頭髪専門外来などがあるクリニックで診察や検査を受け、自分の脱毛がAGAであるかどうかを正しく診断してもらいましょう。AGAではない別の脱毛症であれば、AGA治療薬の効果はありません。また、海外通販などで薬を購入し、自己治療を始めるのはお勧めしません。処方なしに購入できるAGA治療薬は偽造品が多く、副作用が出る可能性も高いため、健康的に大きなリスクを被る可能性があります。医師の処方や経過観察を受けながら治療を続けることが、効率的・効果的な薄毛改善に繋がります。
※Dクリニックでは、投薬治療を行っています。

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治療以外にできる対策はある?

照島雅之 医師
Dクリニック福岡
照島雅之先生

栄養バランスの良い食事や十分な睡眠、日常的な頭皮マッサージなどを心がけましょう。

AGAによる薄毛を予防(改善)するためには、体を健康に保ち、頭皮が発毛しやすい環境を整えましょう。AGAだけでなく、他の原因から起こる薄毛予防にも役立つ方法をいくつかご紹介します。

バランスのよい食事をとる

健康を守る指針となる厚生労働省の「食事バランスガイド」では、主食(ごはん、パン、麺)、副菜(野菜料理)、主菜(肉料理)、牛乳・乳製品、果物などを1日の中でバランスよくとることが推奨されています(※2)。極端に偏った食事や、食べ過ぎ・食べなさすぎは健康だけでなく、髪にもよくありません。
また、積極的に摂りたいのが「たんぱく質・ビタミン・ミネラル」といった栄養素です。これらは髪の材料になる成分なので、不足しないよう、適度な摂取を心がけましょう。
※もっと詳しく知りたい方は…AGAの改善を助けてくれる食事とは?をご覧ください

十分な睡眠をとる

睡眠中、特に深い睡眠(ノンレム睡眠)の時間帯には、「成長ホルモン」と呼ばれる物質が分泌されます。成長ホルモンは、骨や筋肉を作り代謝を活発にしますが、髪の毛の成長にも大きな影響を与えます。入眠後3時間は熟睡できるような環境を整え、少なくとも6時間以上は眠るようにしましょう。

良い睡眠のために気をつけること
• 眠る2時間前には入浴しておく…体温を程よく下げ、入眠しやすい環境をつくります。
• 深酒をしない…アルコールには覚醒効果があり、飲み過ぎは良い睡眠の妨げになります。
• スマートフォンやパソコンを寝る前に見ない…ブルーライトの覚醒効果を避けましょう。
• 適度な運動をする…肉体のほどよい疲れが快眠につながります。頭皮の血行促進効果も。

喫煙をやめる

タバコは体内に活性酸素などの有害物質を増やします。また、体内の毛細血管を委縮させるため、血行も悪くなります。髪のことを考えるなら、吸わないことが第一です。

頭皮マッサージをする

硬い土壌に植物が育ちにくいように、硬い頭皮には髪の毛が生えにくいもの。頭皮に手を当てて動かした時、あまり動かないなら、頭皮が硬くなっているサインです。シャンプー前に3分ほど、爪を立てずに指の腹で頭全体をつかみ、頭皮をマッサージしましょう。頭皮が柔らかくなると同時に血行も良くなります。

紫外線をブロックする

実は意外に、頭皮にダメージを与えるのが紫外線。外出時、とくにアウトドアで長時間外にいる時には、通気性のよい帽子をかぶるなどして直射日光を避けましょう。また、最近では紫外線をブロックする整髪剤やスプレーなども出ていますので、上手に利用してください。

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参照

※1 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf

※2 厚生労働省「食事バランスガイド」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/pdf/eiyou-syokuji9.pdf

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