円形脱毛症とは？治療はできる？

「頭に10円玉大の脱毛部分が出来ている……」。もしかするとその症状は、円形脱毛症によって引き起こされているかもしれません。年齢や性別を問わず発症する脱毛症であり、重症化すると、頭髪だけでなく全身の毛が抜け落ちることもあります。今回は、円形脱毛症の症状や原因、治療法について詳しくご紹介します。（参照※1）

円形脱毛症の症状は？

円形脱毛症は頭髪に円形や楕円形の脱毛班が発現します。一ヶ所のみでなく、複数の脱毛班が同時に発現するケースもあるので注意しましょう。また、ゆっくりと脱毛が進行するAGA（男性型脱毛症）に対し、円形脱毛症は、前触れもなく突然脱毛が起こります。

髪を長く伸ばしていると脱毛に気づけず、症状が悪化し続けることも少なくありません。急に抜け毛が増えた、ボリュームが減ったと感じたならば、頭皮・頭髪の様子を細かく確認してみましょう。

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円形脱毛症の原因は？

大半の人が「円形脱毛症の原因はストレス」と思っていることでしょう。過度のストレスは、髪に悪影響を与えることがわかっています。しかし、円形脱毛症の直接的な原因ではありません。円形脱毛症の発症原因として、最も有力なのが自己免疫疾患です。

人間の身体には、外部から侵入してきた異物を攻撃する免疫機能が備えられています。自分の身体を攻撃するようなことはまずありませんが、過剰に働くと毛根を異物とみなして攻撃することがあります。その結果、円形脱毛症が引き起こされるわけです。

過度のストレスは、自己免疫疾患を引き起こす原因でもあるため、「円形脱毛症の原因はストレス」という誤解を招いているのかもしれません。このほか、アトピー性皮膚炎や遺伝的要因などによって引き起こされる説があります。

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円形脱毛症の治療方法は？

軽度の円形脱毛症であれば、自然治癒も期待できます。一方、重症化すると治療が困難になるほか、治療自体に時間がかかります。そもそも円形脱毛症は、個人レベルで対策・治療を行うのが難しい疾患です。できるだけ早く、専門クリニックや皮膚科で治療を行ってください。

医療機関で行われる治療として、外用療法・内服療法・ステロイド局部注射法・局所免疫療法などがあります。脱毛の進行状況によって適切な治療法が異なるため、医師と相談しながら選択しましょう。

円形脱毛症に限った話ではありませんが、薄毛治療を開始しても、頭髪が元の状態に戻るまでにはある程度の時間がかかります。脱毛班の場所や大きさ、数によってはかなり目立つため、それがストレスとなるケースもあるでしょう。

ヘアアレンジなどでも隠しきれない場合、かつらやウィッグの使用も有効です。円形脱毛症の治療と直接関係があるわけではないですが、治療中のストレス軽減や紫外線、頭部のケガ防止といった役割があります。長期的な治療になる可能性もあるため、これらのアイテムの活用も検討してみましょう。

また、治療効果を高めるためには、生活習慣の改善も有効です。発毛や髪の成長には欠かせないタンパク質・ミネラル・各種ビタミンをバランス良く摂取してください。治療による改善効果をさらに高めることができます。併せて自己免疫疾患の原因となり得るストレスのケアも欠かせません。趣味の時間を設けたり、長期休暇をとって旅行を楽しんだりと、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。

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参照

※1 脱毛症｜慶應義塾大学病院 KOMPAS
http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000332.html